AIアルゴリズムで静止画や動画の解像度をアップスケーリングできるフリーウェア「Scapix」
AIアルゴリズムで静止画や動画の解像度をアップスケーリングできるフリーウェア「Scapix」
AIの応用範囲は、日々拡がっています
AIの応用範囲は、日々広まっています。昨日ご紹介させていただいたGoogleのAI翻訳や、昨年末に掲載した「画像生成AIで年賀状を作る」記事もAI関連です。
今回ご紹介するのは、AIを画像や動画に利用するというもの。Windows用のフリーウェアとして公開されている「Scapix」です。
画像のアップスケーリングにAIを使った「Scapix」
Scapixは、「Waifu2x」や「Real-ESRGAN」などのAIアルゴリズムを用いて、読み込ませた静止画や動画の解像度をアップスケーリング(解像度を高くする)するソフト。SD(720×480)解像度の画像をHD(1280×720)や4K(3840×2160)へ変換してくれるのです。
Adobe Photoshopなどのフォトレタッチツールにも同様の機能がありますが、Scapixを使ったアップスケーリングは、Photoshopと同様か、それ以上の精度で解像度を向上させてくれます。
現在はデジカメはもちろん、スマートフォンですらかなりの解像度で写真を撮影できますが、2000年代前半に発売されたデジカメで撮影した懐かしい写真は、SD解像度のものしか残っていないケースもあるでしょう。そんな時にこそ、Scapixが力を発揮します。
Scapix簡易マニュアル
ソフトの使い方は非常にシンプルです。
(1)のエリアに、アップスケーリングしたい画像ファイルをドラッグ&ドロップ。
(2)の「Run all」をクリックすると変換開始。複数の画像や動画をドラッグ&ドロップしておいても、このボタンで一斉に変換を開始します。
(3)変換が終わったら「Open results folder」をクリック。変換後の画像が保存されているフォルダが表示されます。
基本的にはこの操作だけで手軽にアップスケーリングが実行できますが、さらに細かく指定したい場合は、左カラムでいくつかのパラメーターを調整できます。
画面左カラムにある「Upscaler」は、使用するAIアルゴリズムの選択。「Scale」は拡大率。「Denoise」はノイズ除去。「Waiful2x model」は、アルゴリズムの動作モードを指定するところ。
SD→4Kにアップスケーリングした結果がこちら
こうしてSD解像度を4K解像度にアップスケーリングした画像がこちらです。解像度が足りていない部分を滑らかに描画してくれているのがわかります。
古いデジカメやガラケーで撮影した画像がまだ残っているようなら、こうしてアップスケーリングしたものを印刷してみてはどうでしょう。
ソフトのダウンロードは、以下のリンクからどうぞ。
●Scapixダウンロード(GitHub)
https://github.com/Specy/Scapix/releases