Lookerで経営データ分析!#1Lookerの優れたところ

SiNCEではGoogle Cloud提供のBIツールLookerでのデータ分析・可視化を行っています。LookerやDWH(データウェアハウス)構築のことなど、ネットで調べても、そもそも事例やナレッジがあまり引っかからず細かいところがよく分からないというようなことあると思います。
なので本記事では積極的に設計や仕様、実際に困ったことを公開し、これからLookerやデータ分析を始める人の手助けになるよう書いていきたいと思います。
目次
そもそもなぜLooker??
DX化(デジタルトランスフォーメーション)と共に最近よく言われる、データ分析、データドリブン…といったデータ〇〇な言葉たち。今まさに色々な企業でBIツールを使って、経営データの可視化、意思決定を行っていると思います。
BIツールの中でもそもそもなぜLooker??ということで、他のBIツールのTableauやPower BIよりLookerを選ぶ理由を書いていきます。
理由① Google CloudのBIツール、ということでBigQueryなどGCPのサービスと親和性が高い。
とにかくコストが安い、とにかく大容量データ(ビッグデータ)に強い、簡単にスタンダードSQLでデータ抽出できる、BigQueryと親和性が高いのは大きいです。弊社もBigQueryを使っているのですが、現状無料クレジット内に収まる程度のコストでお財布にも優しいです。
理由② Looker内部にデータストレージを持っていない→DWHを直接参照するた
めデータの2重管理をしなくてよい。
Tableauなど一般的にBIツールは内部にストレージを持っていますが、LookerはBigQueryなどのデータソースを直接参照しにいくようになっています。そのためデータの管理者は、データソースのデータにだけ気を使えばよく、データに不備があったときの対応も早くなります。
→もう少し踏み込んで、データソースの比較という点では、Tableau、PowerBIはローカルファイルからも取り込めるため汎用性は高いです。
ただし多様な元ファイルの管理が必要になるので、参照しているDWHのみ管理すればよいLookerと比べて一長一短かと思います。
理由③ Looker内のデータモデリング言語LookMLが使いやすく拡張性が高い!
Looker内ではSQLベースのLookMLで指標(売上、客数)やディメンション(顧客属性など)を定義して、ダッシュボードの作成者がこれらの項目をかけ合わせて画面を作成するのですが、このLookMLが計算用の関数が充実していて便利、gitでLookMLのバージョン管理が容易に出来て複数人開発にも向いています。
※参考 LookML関数と演算子
https://docs.looker.com/ja/exploring-data/creating-looker-expressions/looker-functions-and-operators
→Tableau、PowerBIだとモデリング言語で指標を定義するというステップがないため、算出する指標について、グラフの作成者で異なる算出式を使ってしまうと異なるグラフになってしまう欠点があります。
LookerだとLookMLで定義した同じ指標を使うので、この懸念はありません。
↓ダッシュボードについてはこんな感じで大事な指標が一目でわかるよう作るのが最初のステップです。
まとめると適材適所な面もあるので(例えばビジュアル面で使用できるグラフの豊富さなどの点で言えばTableauに軍配が上がると思います。他にも私が実際に使用していたDOMOはTableauに近く、Lookerよりカジュアルで使いやすい分、データの不整合などの問題は割とありました。)必ずしもLookerがベストとは言い切れませんが、これから社内の業務システムやExcelファイルなどに散在している経営データをDWHに一元管理して、BIツールで誰でも見れるよう可視化、データ分析したいという構想であれば、BigQuery(DWH)→Looker(BIツール)という選択はかなりベターだと思います。
次回は実際にLooker分析の全体のアーキテクチャなど掲載予定です。