データ分析
2024/04/26
吉田 和司

ER図について簡単にまとめ

ER図(Entity-Relationship Diagram)は、データベース設計の際に用いられる重要なツールであり、データ間の関係性を可視化する手段として活用されます。本記事では、ER図の基本概念から読み方を解説します。データベースの情報を明確化し、効率的なデータベース構築と運用管理を支援するER図の活用法を紹介します。

はじめに

今回はER図とは何か、ER図の読み方などについて簡単に紹介しようと思います。

ER図とは

ER図とは、主にデータベース設計で使う設計手法のことを指し、データ同士の関連性を可視化するためのツールです。


データベースが必要となってくる業務では必ずと言っていいほど登場するものです。

ER図の目的

ER図を作成する目的は、データベースが保持する情報を明確にし、データ同士の繋がりを整理することです。データの関係を図にすることによって、誰が見ても理解できる形となり、データベースの設計や運用管理を容易にすることができます。


また、それぞれのデータベースに必要な要件や構成を明確化し、最適なデータベースを構築することにも役立ちます。

ER図の基本的な読み方

ER図は以下のような形をしています。



 


ここで、グルーピングされたもの(ここでいう顧客と商品)をエンティティと呼びます。


ER図を作成するときはまずエンティティを作成することからはじめます。


ここでいうグループ全体をエンティティと呼びますが、顧客ID、商品ID、購入日のそれぞれをアトリビュート(属性)と呼びます。



 


さらに上記の図で顧客IDは主キー(PK)その他は外部キー(FK)と呼びます。

主キー(PK)はエンティティ内で一つのデータが一意性を保てるようなレコードを指し、重複してはいけません。


外部キー(FK)は主に別エンティティの主キーがくることがあります。


ここで注意なのはPKもアトリビュートに含まれているということです。PKだから外すと言ったことはしないようにしましょう。

多重度とは

カーディナリティとも呼ばれ、関連するエンティティ間の対応する数の関係を示すものです。たとえば今、顧客エンティティと商品エンティティがあるとすると、顧客は複数の商品を買うことができますが、一意の商品IDを持った商品は一意の顧客にしか買われません。このような関係を一対多と言ったりします。他にも1対1 、多対多など状況によって様々なケースがありえます。


それによってエンティティ間の表記も変更する必要があります。(下図)


まとめ

今回は自分自身も初めてER図を見た時に疑問に思った部分などについてまとめてみました。最初はどのように役立ったいるのだろう?など思っていましたが、よりパフォーマンスの高いデータベース設計をする上で必要になる技術であると実感できました。

New call-to-action