360度評価を取り入れよう!メリット・デメリットも解説!

会社を経営する上で避けて通れないのが人事評価です。
人事評価を公平かつ客観的に行うことで、社員のモチベーションやエンゲージメントがアップするだけでなく、会社の業績もアップします。
しかし、会社で頑張っている社員達を公平に評価するのは実は難しい作業です。
上司であれば、つい仲が良い部下を贔屓してしまいたくなります。
そのような偏りを避けるために、近年360度評価が注目されています。
360度評価とは一体どのような評価方法なのでしょうか?
今回は360度評価について、メリットデメリットを事例を交えながら図解します!

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導入 360度評価とは?まずは基本を押さえよう!

360度評価とは、ある被評価者に対し、その人と一緒に仕事をした全ての人が評価に関わるシステムです

全ての人の中には、上司、同僚、部下、他部署の人まで含まれます。このような手法をとることにより、人事評価がより客観的になり、高い信頼性が生まれます。

近年、360度評価が必要とされている背景として挙げられるのが実力主義です。実力主義型の人事制度では、人事評価を人材育成、待遇に直結させることが求められるため、より客観性、信頼性を追求した評価方法が求められているのです。

360度評価を導入している企業の例として挙げられるのがアイリスオオヤマです。アイリスオオヤマは2003年度より、人事評価制度を改革しており、実績、能力、360度評価という三つの基準で人事評価を行なっています。

一般社員は上司、同僚、部下、関係部署の合計9名ほどから、幹部社員は数十名ほどから評価を受けます。このような評価を運営することにより、自分の周囲からの評価に気づけるといったポジティブな効果が生まれたとされています。

課題 360度評価を行う上でのメリット、デメリットとは?

360度評価を行うメリットとはなんでしょうか。
3個紹介します。

①上司だけが評価するよりも、より客観的で信頼できる評価になる。

一人からの評価では主観的で偏ったものになりますが、複数人の評価を合わせることにより、評価の偏りを防ぐことができます。

②周囲の評価を知ることができる。 他者を評価することにより気づきを得られる。

周囲の評価を知ることができ、自分の苦手な分野等を把握することができます。また、普通の人事評価制度の場合、上司になるまで人を評価することがありません。しかし、360度評価だと、早いうちから他者を評価することになり、その結果様々な気づきが得られる場合があります。

③社内の行動指針が浸透する

上司からだけではなく、他の社員からも評価されることにより、社内全体の目を気にするようになります。その結果、社員達が社内の行動指針を守ることにつながります。

 

では逆にデメリットとはなんでしょうか
これも3個紹介します。

①導入により社員の負担が増える

360度評価を導入すると、他者を評価する業務や、その評価を集計する業務が発生します。結果社員の負担は増えることになります。

②社員のストレス増加

常に見られているという緊張感のために社員のストレスが増加する可能性があります。最悪の場合人間関係の悪化にもつながるでしょう。

③評価を気にした指導や育成に陥る

部下が上司を評価できるとなった場合、上司は部下からの評価を気にしてしまうことになり、結果的に指導が中途半端になってしまう場合があります。

このように360度評価にはメリット・デメリットが存在します。導入を検討する際はしっかりこれらのポイントを押さえるようにしましょう。

 

では導入するとなった場合、評価項目はどのように設定したらよいでしょうか。次の章で説明していきます!

解決 実践編!評価項目を工夫しよう!

ここでは評価項目の作り方について説明していきます。評価項目を作る上で必要になるポイントは以下の3つです。

①コメント欄を作る

単なる「良い」「悪い」といった評価だけでなく、コメント欄を入れることにより具体的な指摘が可能になります。被評価者も評価に納得しやすくなるでしょう。

②評価項目の数を減らす

評価項目が増えると、評価者が負担に感じ、しっかりと回答してもらえなくなる恐れがあります。
正確に答えてもらうためにも導入当初は10問程度に抑えた方が良いと考えられれます。

③評価項目を立場によって変える

被評価者の立場が変わると、重要なポイントも変わってきます。被評価者、評価者によって設問を変えていく、きめ細やかさが重要になってくるでしょう。

では、具体的にどのように変えていけばよいでしょうか。例えば、被評価者が管理職の場合は、リーダーシップ、組織作り、部下の育成力等を項目に含めると、管理職として重要なスキルが備わっているかどうか判断しやすいと思います。

逆に被評価者が管理職以外の社員の場合は、主体性や解決力、協調性等の仕事に取り組む姿勢を評価項目に含めると、社員のモチベーションも高まり、良い効果が得られるでしょう。

結論 メリット、デメリットを押さえて360度評価を導入しよう!

今回は360度評価について説明しました。

360度評価は既存の評価方法と比べて評価の客観性や公平性を確保できる、周囲の評価を知ることができる、他者を評価することにより自分自身も気づきを得られるといった点でメリットがあります。

しかし、社員の負担が増えたり、ストレスが増加する、評価を気にした育成、指導になってしまうといったデメリットも存在します。

また導入する場合、被評価者や評価者によって設問をきめ細かく変える必要があります。これらのメリットデメリット、評価方法のポイントを押さえた上で、導入するかどうか検討してみてください!

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