最初に知った数字や情報が行動に影響する?アンカリング効果を知っていますか?

近年、マーケティングのひとつのフレームワークとして、広く活用されている「アンカリング効果」について知っていますか。
「アンカリング効果」とは、人は先に与えられた数字や情報(アンカー)で、後の行動に影響が出やすくなるという心理学に基づいたものです。
「Anchoring」とは錨で船をつなぎとめることを意味するものです。人は合理的な行動ではなく、先にもたらされた数字や情報で行動すると言われています。
今回はこの「アンカリング効果」について図解しますので、マーケティングに役立ててみませんか。
目次
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導入 アンカリング効果とは?行動経済学・心理学に含まれる心理効果の一つ
「アンカリング効果」とは、先に提示されている数字や情報で、後の価値判断が大きく影響されることを言います。
つまり、人は先に情報を与えられることによって、合理的な判断ができなくなってしまうことが多いと言われています。
そして、この行動経済学・心理学による分析は、よくマーケティングで活用されていますので注目です。このアンカリング効果によって、人の合理的な判断がゆがめられる、そのことをマーケティングでは上手く活用ことができます。
人の印象を変えてしまう効果があると、行動経済学で分析されていますので、詳しく知ってみるといいでしょう。
そんなアンカリング効果には、メリットとデメリットもあるため詳しくご紹介します。
課題 アンカリング効果のメリットとデメリットは?
アンカリング効果のメリットは、先の数字や情報を与えることで、後のものを安く見せたり、良く見せたりできることです。
マーケティングに大いに活用できておすすめです。 そして、アンカリング効果のデメリットは、商品全体の価格に影響を及ぼすために本来の価格のイメージをゆがめてしまうことが多いことです。
さらに、商品によってはアンカリング効果が効きづらい商品もありますので、それも知っておくといいでしょう。例えばあまりアンカリング効果を繰り返して行っていると、アンカリング効果は薄れていきます。高い価格の物を後で安くして見せても、安いのが当然と慣れてくることが多くなるでしょう。 アンカリング効果も上手に使うことが大切です。
解決 アンカリング効果の事例とは?飲食店や小売店でも多く活用
アンカリング効果の事例については、実際に見て実感してみるといいでしょう。
例えば、飲食店や小売店では、「先着10名様限定」や「100名様まで早い者勝ち」「今月のみ限定」などの表示が多く見られます。
これは、〇名様や今月だけなどという数字や情報を提示することで、数や期間が限られている限定感を出し、貴重なものだと感じさせるメリットがあります。
もし、10名様限定などと書かなければすぐに購入しないことも多いのですが、数字を限定されることで焦って購入するのが人の心理です。
また、価格も元の価格から値引きを行うことで、最初から安いものよりも安いイメージを持つことが多いでしょう。
よく元の価格を訂正する方法が用いられるのは、そのためです。 これは、「元々値段が高かったものが、値引き後に値段が下がってお得である」と、消費者に思わせるアンカリング効果を狙っています。
しかし、これらの方法も長い期間やっているといつも値引きしてある、本当は安いのが当然だろうと思ってしまうでしょう。

結論 アンカリング効果は多くの場面で活用可能
飲食店や小売店だけでなく、アンカリング効果は多くの場面で活用できます。
営業でも、最初に自分の印象を相手に強く印象付けることで、後の営業が上手くいくことがあります。
例えば最初に「私(もしくはうちの会社)は、この分野の商品にはとても強いのでおすすめです。」と説明をして、営業をすれば相手の印象が大きく異なるでしょう。
また、最初は値引きせず、あとで値引きやサービスをしてあげるととても喜ばれます。相手にどんな印象を与えるのかを大事にするのが、アンカリング効果の様々な効果です。
よく知っておくと、多くの場面で活用することができておすすめです。 アンカリング効果を用いるタイミングを考えながら上手に活用してみるといいでしょう。