用語集
2024/04/25
彩未翔 増本

DBとSQLの基本と応用 | DBMSの種類とトランザクション管理について詳しく解説

SQLとDBMSの理解を深めることは、データベース技術の効果的な活用に不可欠です。この記事では、データベース(DB)とSQLの基本的な関係性から、異なるDBMSの種類、トランザクション管理までの広範なガイドを提供します。

はじめに

データは新たな石油とも呼ばれ、現代のビジネスにおいて極めて価値のあるリソースです。そのデータを効率的に管理し、活用するための基盤がデータベース(DB)です。特に、データベース管理システム(DBMS)とSQL(Structured Query Language)の関係は、これらのデータの操作と管理において中心的な役割を果たしています。この記事では、SQLの基本から始め、DBMSの種類、そしてトランザクション管理の重要性について詳しく掘り下げます。

SQLとは

SQLは1970年代にIBMによって開発され、リレーショナルデータベースを操作するための標準的な言語として広く普及しました。SQLによって、データの抽出、更新、削除が直感的な形式で可能になり、データベース技術の進展を大きく推進しました。


SQLの基本的な命令には、データの挿入(INSERT)、更新(UPDATE)、削除(DELETE)、そしてデータの問い合わせ(SELECT)があります。これらのコマンドを使いこなすことで、データベース内の情報を柔軟に操作することができます。



SELECT * FROM users WHERE age > 20;
INSERT INTO users (name, age) VALUES ('Taro', 30);
UPDATE users SET age = 31 WHERE name = 'Taro';
DELETE FROM users WHERE name = 'Taro';


データベースはデータベース管理システムによって管理されますが、DBMSに命令をするときはデータの定義や操作・制御を行うためのデータベース言語であるSQLで指示をします。


データベース管理システム(DBMS)の紹介

DBMSはデータの整理、保管、取得を効率化するシステムで、複数のユーザーやアプリケーションがデータベースに同時にアクセスする環境を管理します。安全性や速度、拡張性を保ちながら、データの整合性を保つことが可能です。


主要なDBMSについて以下の3つ紹介します。




  • MySQL

    処理能力が早く拡張性と柔軟性が高い。最もシェアが高いDBMS。

  • PostgreSQL

    高い信頼性とパフォーマンスを持っているが使い方が多少難しい。

  • SQLite

    小さく軽量で早いマルチプラットフォーム。データ型を指定しない。


トランザクション管理

トランザクションとは、一連の操作を一つの単位として扱い、全ての操作が完了するか、あるいは一つでも失敗すれば全ての操作がなかったことにする(ロールバックする)機能を指します。これにより、データの整合性と安全性が保たれます。



例えば、上記のトランザクションでSQL②の方でエラーが発生するとSQL①の命令も削除されます。



トランザクションは、原子性、一貫性、隔離性、持続性の4つの基本的特性(ACID特性)を持っています。これらはトランザクション処理の信頼性を保証するための重要な要素です。

おわりに

データを基盤とした意思決定が増える現代において、DBとSQLの理解は非常に重要です。適切なDBMSの選択と効率的なトランザクション管理は、ビジネスの成功に直結します。今回の記事が、DBMSとSQLの基本から応用までの理解の助けになれば幸いです。

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