最低限押さえておきたいビジネスマナー10選とは?
新卒社員はもちろん、中途採用の方や既存社員の方も常に気をつけたいビジネスマナー。ビジネスマナーは仕事を円滑にすすめるために必須のスキルです。同時に客先や同僚との信頼関係を築くためにも重要になります。ビジネスマナーを身につけていないと、対外的な信用問題に発展するリスクもあります。ここでは、マナーとは何かといった基本的なことから、ビジネスマナーについての概要、社会人として絶対に身につけておきたいビジネスマナー10選などを紹介します。
導入 マナーとは?なぜ必要なのか
マナーとは礼儀作法のことです。社会生活を円滑に行うための「行動」「言動」「態度」の総称です。場面によって、ビジネスマナー、テーブルマナー、冠婚葬祭マナー、接客マナー、公共マナーなどがあります。また、手紙や贈答、電車内などでの携帯電話の使い方などにおいても独自の守るべきマナーがあります。どれも、他者への配慮や尊重が前提にあります。マナーを守ることでお互いに不快な思いをせず、気持ちよく過ごせるようになります。
最近は行き過ぎたマナーに対する批判も存在します。たとえば、ビジネスシーンであれば出されたお茶は勧められるまで口を付けない、来客が帰る際には姿が見えなくなるまでお辞儀をし続ける、などです。確かに、マナーの中には、他者を不快にさせない、場の空気を不快なものにさせないといった本来の目的を逸脱したものも存在します。以前はある程度の意味があったマナーも、現在においては形骸化して、不必要になっているものもあるでしょう。マナー講師やマナー講座への不要論なども聞かれます。
ただ、ビジネスシーンにおいては、守るべき最低限のマナーが存在しています。そのマナーを身につけることが、学生から社会人になるための通過儀礼であり、一人前のビジネスパーソンになるための前提条件となります。若手からベテランまで、最低限のビジネスマナーを身につけることは、社会人としての高い評価や好印象にもつながります。
課題 ビジネスマナーは信頼関係を築くために必須
ビジネスにおけるマナーとは、社内外の人たちとの関係性を円滑にするためのものです。社則や取引先との取り決めなどとは違って、明文化や義務化はされていないものの、ビジネスパーソンにとっては必要不可欠な能力です。
仕事を進める際には、まずは社内の同僚、上司、他部署の関係者などと関わることになります。そこで、最低限のマナーを守らなければ協力して仕事を進めることはできません。また社外の取引先、協力企業、協力スタッフなどに対しても、お互いが気持良く仕事ができるようなマナーをもって接することが求められます。
マナー違反をおかすことは、社内での評価を落とすことになります。個人レベルの話にとどまらず、チーム内の雰囲気が悪くなったり、チーム力の低下にもつながります。社外に対しては、会社に対する信用力低下につながり、最悪の場合取引が停止するリスクなどもあるでしょう。
マナーとは、すべての関係者と適切な人間関係・信頼関係を築くための必須スキルといえるでしょう。
解決 最低限押さえておきたいビジネスマナー10選
ビジネスシーンで必要とされる、「最低限押さえておきたいビジネスマナー」を10個紹介します。
●1あいさつ・お辞儀
あいさつやお辞儀はコミュニケーションの基本です。なるべく自分から行うようにしましょう。また、時間帯やシチュエーションによって、適切なあいさつを選びましょう。自社内、取引先の社内などで直接関わりがない人とすれ違う際にも、あいさつやお辞儀、黙礼などを心掛けましょう。
●2身だしなみ
不潔な身だしなみは他者に不快感を与えます。具体的なチェックポイントは、「寝癖」「スーツやシャツの皺・シミ」「ネクタイのゆがみ」「すそ・丈の長さ」「靴の汚れ」「ひげ」などです。
●3言葉遣い
上司や目上の同僚、取引先など、尊敬語や謙譲語を適切に使い分けましょう。また配送業者や守衛などに対しても丁寧な言葉を使って対応しましょう。
●4電話応対
電話対応でも言葉遣いは重要です。また、呼び出し音が鳴ったらなるべく早く出る、待たせたら一言わびる、はっきりとした口調で話す、しっかりとメモを取って取り次ぐ、自分からは切らないなど、ビジネス電話特有のマナーもあります。
●5席次(上座・下座)
原則的には出入り口から遠い順に、上座、下座となります。上司や取引先、目上の人は、上座に誘導するようにしましょう。目下の人や立場の低い人は、下座に座り雑事をこなすようにしましょう。
●6エレベーターの立ち位置
エレベーターでは、先に入って操作盤の前にたち、降りるときは最後におります。ただし、すでに操作盤の前に人がいる場合は、目上の人に先にエレベーターに乗ってもらうのが基本です。
●7名刺交換
名刺交換は立場が上の人から順番に行っていきます。名刺は右手で差し出し左手で受け取ります。名刺は相手が読みやすい向きで渡します。取引先との名刺交換では原則、自分の名刺を相手より下にして差し出します。
●8訪問時のコート
相手先企業に訪問するときは、建物の外でコートなどの上着を脱ぐのがマナーです。受付をする際やエレベーターに乗るときは、上着を手に持ちましょう。
●9紹介時の順番
取引先との会議などで複数の人が参加する場合、紹介する順番は、「身内・目下の人」からが原則です。自社の担当者・自社の上司、取引先の担当者、取引先の上司の順番です。
●10報告・連絡・相談
報連相はビジネスマナーの基本です。報告は簡潔に、連絡はマメに、些細なことでも迷ったらすぐに相談することで、仕事が円滑に進みます。社会人経験が少ない人は、報連相を特に意識して行いましょう。
結論 マナーを身につけビジネスパーソンとしての価値を高める
マナーとは社会生活を円滑に営むために必須です。同様に、ビジネスシーンでは社内外の人たちと信頼関係を築くために、ビジネスマナーが重要になります。社会人経験の少ない人はもちろん、ある程度の経験がある人でも、しっかりとしたマナーを習得するようにしましょう。
同僚や上司との関係性を良好にすることで社内の雰囲気が風通しの良いものになり、コミュニケーションの促進、パフォーマンスの向上にもつながります。取引先や関係者に対してしっかりとしたビジネスマナーで接することは、会社の信用度向上に寄与します。基本的なビジネスマナーは多岐にわたりますが、ビジネスパーソンとしての価値を高めるためにしっかりと身につけましょう。