そもそもクラウドって何?データを活用することでビジネスチャンスが広がる!

皆さんはサーバールームというものをご存じですか?
ひと昔前まで、企業で扱う顧客や売上に関するデータはサーバールーム内に自社サーバーを設置して、そこで管理していました。
しかし近年は、特に中小企業において、自社サーバーを保有しない企業が急増しています。
そのような企業ではデータをクラウド(クラウドコンピューティング)で管理しています。
クラウドを活用すれば、企業は自社でデータを保管する必要がなく、どこでもそのデータにアクセスできるようになますが、一方で注意しなければならない落とし穴も存在します。
今回はそんなクラウドについて、解説していきます!
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導入 クラウドとは?なんで『雲』なの?
そもそもクラウドとは一体何なのでしょうか?
米国国立標準技術研究所(https://csrc.nist.gov/publications/detail/sp/800-145/final)によると、クラウド(クラウドコンピューティング)とは、『共用の構成可能なコンピューティングリソースの集積に、どこからでも、簡便に、必要に応じて、ネットワーク経由でアクセスすることを可能とするモデルであり、最小限の利用手続きまたはサービスプロバイダとのやりとりで速やかに割当てられ提供されるもの』のことを指します。
少し分かりにくいので、もう少し平易に説明すると、『インターネット経由で、どこからでもサーバー内のデータにアクセスが可能なサービス』のことです。
クラウドという言葉はGoogle社CEOのエリック・シュミット氏が使用して普及した説や、ITエンジニアがインターネット上のどこかにあるものを雲(クラウド)の絵を使って表現する説などがあります。
これを利用することで、インターネットに繋がる環境であればどこからでもサーバー内のデータを活用したり、サーバーを利用したアプリ・サービスが使えるようになりました。
このクラウドが出来た背景としては、インターネット回線の高速化・低価格化、ブロックチェーン技術のようなクラウド技術の発展、ITコスト削減、サービス運用の柔軟化などがあげられます。
身近なところでは、おそらく一度は使ったことがあるGmail、スプレッドシートなどもクラウドを利用したサービスです。 このようにクラウドは、私たちの身近なところで広くりようされています。
課題 クラウドのメリット・デメリット!思わぬ落とし穴も?
ではクラウドのメリット・デメリットにはどのようなものがあるのでしょうか?
まず、メリットですが以下の3点があります。
1. 利便性 インターネットを介して接続するので、インターネット環境があれば、どこでも、どの端末からもアクセスできます。 最近は特にテレワークの促進により、家にいても会社のデータにアクセスが可能なクラウドが重宝されています。
2. 導入コスト クラウドを利用すればデータを管理するための導入コストを安く抑えることが出来ます。 従来の自社サーバーを設置する方法では、サーバーの購入料金、サーバールームの構築に数十万~数万円の費用が必要でした。
しかしクラウドでは、サービスに必要なアカウント登録費ほどで済む場合や、データ量や機能が制限されているタイプなら無料で利用できる場合が多いです。
3.運用の手間 クラウドサービスの提供者がバージョンアップやセキュリティー対策を行うので、利用者は運用に手間をかける必要がないです。
そして、デメリットですが以下の3点があります。
1. データ移行 クラウドサービスでは、他のクラウドや自社サーバーにデータ移行するのにコストやダウンタイムが必要になります。
また、データベースに関して専門知識や能力がある人材が必要になり、社内にいない企業はベンダーや移行パートナーに依頼する必要が出てきます。
2. セキュリティーの外部依存 セキュリティー対策はクラウド提供者が実施してくれる反面、対策のレベルは提供者に依存してしまい、自社でコントロールが出来ません。
3. 長期的なコスト クラウドサービスは小規模・短期的には自社サーバーでデータ管理をするよりも費用を抑えられます。
しかし、ビックデータ解析を行うのに必要となるような、大量のデータをクラウド上で管理するとなると、費用が高くなります。
また、クラウドを利用している期間は使用料を払い続ける必要があり、データ量や運用想定期間次第では自社サーバーでデータ管理を行った方が安上がりな場合もあります。
解決 実はクラウドには3種類ある!
一般にクラウドにはSaaS、PaaS、IaaSの3種類があります。
クラウドの種類によって異なる特徴があるので、以下で詳しく解説します。
1. SaaS(Software as a Service) SaaSでは、ソフトウェアを提供します。 今までは、ソフトウェアを利用する際には、ソフトウェアを購入して手元のPCやスマホにダウンロードする必要がありました。 しかし、SaaSではインターネットを介してソフトウェアの利用が可能になります。 特徴として、自由度やカスタマイズ機能は低いが導入が容易ですぐに利用できることがあります。
2. PaaS(Platfrom as a Service) PaaSでは、プラットフォームを提供します。 今までアプリケーション開発を行う際には、自社でネットワーク・ハードウェア・OS・ミドルウェアを用意することが必要でしたが、PaaSではこのようなアプリケーション開発に必要な機能がインターネット経由で利用できます。 特徴としては、ソフトウェアを開発できることや便利なツールやある程度の自由度があることです。
3. IaaS(Infrastructure as a Service) IaaSは、インフラストラクチャーを提供します。 基本的にはPaaSと同様に、アプリケーション開発に必要な機能を提供していますが、IaaSではミドルウェアがなく、自分で導入する必要があります。 特徴として、ミドルウェアを自前で用意する必要がある分、自由度が高く、高い専門性があるならPaaSよりも制約条件が少ない環境で開発・実装できることです。

結論 クラウドサービスの紹介!クラウドでデータ経営も可能に!
ここではいくつかのクラウドサービスをご紹介します。
1.BigQuery BigQueryはGoogle Cloudで提供されるクラウドタイプのデータウェアハウスです。 特徴として、超高速処理があります。 大量のデータを活用・分析する際には数十億行のデータを集計・参照する必要があることもありますが、BigQueryでは、なんと数十秒で完了します。
このような高速処理は、迅速なデータ経営を可能にし、競合と差をつけることができる競争力の1つになります。
2.Googleスプレッドシート スプレッドシートは、クラウド上で利用できる表計算ソフトウェアです。 特徴として、クラウドの特徴を活かした連携機能です。
非常に多くの他社製品と連携しており、データの自動連携を活かした業務効率化も出来ます。 また、Google Formの集計結果をスプレッドシート上に出力して管理・分析も可能など、活用の仕方は様々です。
このように、クラウドを活用することでデータ経営が可能となったり業務効率化に繋がったりと、ビジネスチャンスが広がります。 ズカイズムを運営する株式会社SiNCEではクラウドを活用したデータ経営支援を得意としています。 もし、データを活用して収益を最大化させたい!とお思いの方は遠慮なくご相談下さい。