名著「7つの習慣」に学ぶ、主体性と自主性の違いとは?

「7つの習慣」という本をご存知ですか?
全世界で4000万部を突破し、もはやビジネスマンの”必読書”とも言える名著として有名です。
各業界の成功者や経営者が、社員に薦める本としても人気の高い一冊です。なぜ成功者達はこぞってこの本を薦めるのでしょうか?その理由は、ビジネスマンとして必要な考え方やマインドがこの一冊に凝縮されていると言っても過言ではないからです。
今回はそんな「7つの習慣」を用いて、本の概要やそこから何を学ぶのかという点について解説します。
目次
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導入 全世界4000万部突破の名著「7つの習慣」どんな本なの?
「7つの習慣」とはどんな本なのでしょうか。
「7つの習慣」はハーバードビジネススクールで教授を務めたスティーブン・R・コヴィー氏によって1989年に出版されました。発行部数は日本国内240万部、全世界で見ると4000万部超ベストセラーです。
この本の内容を簡単に言えば、”成功するためにはどうすれば良いか。どんなマインドや行動が必要か”について書かれた本です。
しかし、ここでいう成功とはビジネスにおける成功だけでなく、人間として成長や人生における成長も含めた成功であるとコヴィー氏は主張しています。皆さんの周りにも、仕事に人生を捧げてビジネスでは大成功している反面、家庭を顧みず家族との仲が良好ではなく私生活が順風ではない人が1〜2人はいるかと思います。コヴィー氏から言わせればこういった人達は、人生においては成功していないということになります。
コヴィー氏は「7つの習慣」において、ビジネス・人間関係・自分自身の人生において成功するためには、ある1つの信念に基づき7つの習慣を継続して行うことが大切だと語っています。その信念とは、「主体性」のことです。
「主体性」を持った行動こそが成功を引き寄せる唯一の習慣であると結論付けています。
つまり、経営者が社員にこの本を薦めるのは、社員に何よりもまず「主体性」を持って行動してほしいという考えの表れと言えます。
「主体性を持て」という言葉はよく耳にしますが改めて考えれば、似た言葉に「自主性」という言葉もあります。両者の違いとは何なのでしょうか?次章で詳しくみていきましょう。
課題 主体性=物事の原因は全て自分にある
自主性と主体性の違いとはなんでしょう。端的に言えば、
・自主性=決まった目的やゴールに向けて、自分で考えて行動する。
・主体性=そもそもの目的やゴールを自ら考えて、それを達成するために自ら行動する。
以上が自主性と主体性の違いになります。
実際のビジネスでの現場を例にとってこの違いを当てはめてみると、
・自主性=上司からお願いされた仕事を、どうやればいいのか自分で考えて進める。
・主体性=上司の状況や考えを考慮して、自分がどんな仕事をすればいいのか考えて先回りして動く。
となります。
主体性が自主性の上位互換であることがわかるかと思います。経営者や上司の立場になってみれば、指示をしていないのに的確に自分のサポートをしてくれる部下ほど頼り甲斐のあるものはいません。
【7つの習慣で語られる「主体性」の本質】
さらに主体性を掘り下げて考えると「物事の原因は全て自分にある」と捉えることができます。この「原因は全て自分にある」という考えが、主体性を身につけてゆく場合に最も重要な部分となります。
何か問題が起こったとき、しばしば「誰々が悪い」「状況が良くなかった」と原因を他に向けてしまいますが、「もっと自分がこうすべきだった」「もっと自分はこう動くべきだった」と、自分に原因があると省みることこそが7つの習慣で語られる主体性の本質です。
つまり経営者は、こういった主体性のある社員に育ってほしいという想いを込めて「7つの習慣」を薦めているです。
逆に言えば、今、経営者として活躍されている方は部下に「7つの習慣」を読んでもらい、主体性のある社員に育成出来れば会社経営がもっとやりやすくなるということになります。
解決 日々の生活の中で、自主性を育むために
前章では、自主性と主体性の違いについて見ていきました。ここでは、主体的な行動をするために行うべきことを紹介します。
①自主性と主体性の違いを理解する
まずは自主性と主体性の違いを理解して、主体的でいようとするマインドを整えよう。
②仕事のゴールや目的を思い描く
何かを始める際にはゴールのイメージを具体的にしてから挑もう。例えば「この業務をすることでどんな影響が起きるのか」など。
③最優先事項を優先する
忙しい時ほど、重要な仕事なのかどうかを考えて、優先度をつけて取り組もう。重要度の高い仕事にリソースを割くことで、達成した時の他人への影響は大きく、上司の信頼も早いだろう。
④Win-Winを考える
「この取引や業務に関わってくれた人全員がハッピーになるにはどうすれば良いのか」を考えることで、どんな行動をすればいいのか見えてきやすくなる
⑤相手の本当の考えや想いを理解する
表面上ではなく、相手の本当の気持ちを理解しよう。例えばもし貴方が営業なら、自分の売りたい商品ばかりではなく、相手の状況や心情を理解した上で対話することが大切である。
⑥妥協ではなくシナジーを創る
一緒に仕事をするときに”妥協”ではなくシナジーを生み出すことを意識しよう。主体性を持って行動すれば、妥協でなく最良のゴールを思い描いて、それを相手に共有して一緒に進めるはずだ。
⑦なりたい姿から逆算して積極的に学びを得るための行動をする
未来の目標を具体的に想像して、自分に足りないものをどんどん吸収していく。またはその姿勢を見せることで、機会や学びを得る。

結論 自主的な行動を通して、ビジネスマンとしてだけでなく人間として成功しよう
ここまで、「7つ習慣」を用いて、主体性を持って行動することがビジネスマンにとって大切であることを解説してきました。
もし貴方がビジネスマンであれば、紹介した行動を継続することで主体性を持った人材へと成長して、経営者や周りの人から頼られて、かつ私生活も良好な成功した人生を歩むことが出来るでしょう。
ここで大切なのは、主体性を持った行動が習慣となってしまうほど行動をやり続けることです。もしかしたらそれは、どんな勉強よりも長い時間を必要とするかもしれません。しかし、資格などと違って”主体性”のある行動は誰でもが身につけることが出来るわけでなく、かつ1人1人が違った形で発揮できるため、一生モノのスキルとなることでしょう。
もし貴方が経営者であれば、部下に「7つの習慣」を読んでもらったり、業務の中で適切な指導を通して身に付けさせる必要があるでしょう。ただ、マインドや行動が身についてきたかどうかをモニタリングしたり、実際に指導をするというのとても苦労することも多いかと思います。
もし何か困ったことがあれば、お気軽にズカイズムに相談しにきてくださいね。