D2C事業者やECサイト運営者必見!ロングテール戦略を解説!
インターネットの普及は我々の生活を大きく変えました。
ビジネスの世界も同様で、リアルの空間だけでは出来なかったことがインターネットを利用することによって可能となり、新たなビジネス戦略が数多く生まれました。
その中の1つがロングテール戦略です。
主にECサイトで活用されるロングテール戦略は""売れない商品を売る""戦略であり、従来の小売業の常識を破りました。
今回はそんなロングテール戦略について、メリットや注意点、成功事例を解説していきます。
目次
- 動画で図解を⾒る
導入 ロングテール戦略とは?どうして生まれたのか
D2Cときっても切り離せないロングテール。
そもそもロングテール戦略とは何でしょうか?
ロングテール戦略とは””売れない商品を売る””戦略とも呼ばれており、その名の売れ筋でない商品の品ぞろえを増やす戦略です。
これは一見すると、効果的でないように思えます。
たしかに、パレートの法則に基づく従来のビジネスの考えに反した考えでした。
ビジネスにおけるパレートの法則とは、上位20%の人気商品が売上全体の80%を占めているというもので、従来の小売店では在庫や商品配置などで人気商品を優先していました。
これは実店舗では、売り場面積や店員に限りがあり、リソースを人気商品に集中させる方が有効であるからです。
しかし、インターネットの普及に伴って実店舗のような制限を受けないECサイトでの販売が可能になった結果、売れ筋ではない商品の品ぞろえを多くすることで、売上の安定や在庫不良の解消に繋がりました。
課題 ロングテール戦略のメリットは?
ではロングテール戦略のメリットとは何があるのでしょうか?
ロングテール戦略のメリットは主に以下の3つです。
1.売上の安定
少数の人気商品が売上を支えている状態では、それらの商品の人気が落ちた際に売上が大きく減少してしまいます。
しかしロングテール戦略では、多くの商品によって売上が支えられているので、流行や人気の廃りの影響を受けにくく、売上が安定します。
2.コスト削減
初期費用や維持費用が、ロングテール戦略を取らない実店舗と比べ安く抑えることが出来ます。
ロングテール戦略は主にD2Cで活用されますが、主な初期費用は在庫の仕入れです。
また、維持費に関してもサイト運営費と在庫管理費が主な費用となります。
3.不良在庫の解消
ロングテール戦略では、不良在庫という概念が無くなります。
従来の実店舗では売行きが良くない商品にも限りある売り場を割かなければならなかったり、売り場に出さないので在庫が減らない不良在庫が存在しました。
しかし、ロングテール戦略を取っているECサイト上では、売行きが低い商品にページを割くことにコストがかからず、ページがあることで売れる可能性が出てくるので、不良在庫という概念が無くなります。
解決 ロングテール戦略を行う際の思わぬ注意点とは?
それではロングテール戦略の注意点にはどのようなものがあるのでしょうか?
1.商品数を確保することの難しさ
実際に大規模なロングテール戦略を行おうとすると非常に多くの在庫が必要となります。
その場合、在庫管理費が高くなります。
また、在庫管理費が少ない場所を取らないような商品の競争率は高いです。
その結果、商品数を確保するのが難しくなります。
2.リスクの高さ
SEO対策を行っても効果が出るまでにタイムラグがあるため、初期のころは売上が少ない上に大量の在庫を抱えることがあります。
大量の在庫の管理費が収入を上回ることが長くなると倒産のリスクが大きくなります。
そのためロングテール戦略はリスクが高いと言えるでしょう。
3.チャンスを逃しやすい
幅広く商品をそろえる必要があるため、一つ一つの商品の在庫数はそれほど多くは出来ません。
なので、もし販売している商品の中で人気が高まったものが出来ても、すぐに完売状態になってしまい販売機会を逃すことがあります。
ロングテール戦略では、商品の種類を多くするだけではなく、売上データから人気な出そうな商品の仕入れを増やしたりすることが成功に繋がります。
結論 ECサイトだけではない?!ロングテール戦略の成功事例をご紹介!
ロングテール戦略の成功事例としてはどのようなものがあるのでしょうか?
1.大手ECサイト
大手ECサイトでは比較的早くからロングテール戦略を取り入れていました。
その中には日本向け商品だけで1億点以上もの品ぞろえがあるものまであります。
これらは実店舗の商品数を遥かに凌駕することや便利な支払方法、配達などにより大きな成功を収めました。
2.家具販売店
実店舗にも関わらず、ロングテール戦略で成功しているものもあります。
某家電販売店は、土地の安い郊外に店舗を構えることで大きな店舗で多くの商品を展示することが出来ました。
その結果、家具一式をそろえられる店舗として成功しました。
これは、顧客が家具を実際に見て触って購入判断をしたがる傾向にありロングテール戦略の実店舗と家具の相性が良かったことも起因しています。
このようにロングテール戦略はECサイトだけではなく実店舗でも活用されています。
ロングテール戦略は売上が上がるまでに時間がかかりやすいことや、大規模に行なおうとすると在庫維持費がかかるなどリスクもあります。
しかしながら、長期的にみると収益が安定しやすく、今後もECサイトで主流の戦略になると思われます。
もしもECサイトを運営していて収入が安定しないなと感じている方は、是非一度ロングテール戦略を検討してみてはいかがでしょうか?”