オフショア開発とは?メリット・デメリットや受託契約とラボ契約の違いを解説!

近年、日本ではIT人材の不足が問題になっています。
経済産業省の国内IT人材の最新動向と将来推計に関する調査結果によると、2030年には78.9万人のIT人材不足になると言われています。
そのため多くの企業で、システム・ソフトウェア開発や運用・保守のリソース確保の為に「オフショア開発」を活用しています。
そこで今回はオフショア開発のメリット・デメリット、受託契約とラボ契約の違いなどを図解を交えて解説していきます。
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導入 オフショア開発とは?名前の由来や目的とは?
そもそもオフショア開発とは何なのでしょうか?
オフショア(Offshore)とは離れるという意味の「Off」と岸という意味の「Shore」から出来た言葉で、海外という意味です。
つまり、ソフトウェアやシステム開発を海外の子会社や海外の開発会社へ委託・発注することです。
その主な目的としてはコスト削減があります。
日本ではIT人材の不足から人権費が高騰しています。
そこで、オフショア開発によりIT人材が多く物価も安い国で開発を行なうことで、開発コストを減少させています。
2012年時点で、日本企業の45.6%がオフショア開発を利用するほど、オフショア開発は開発方法の1つとして広く普及しています。
課題 オフショア開発のメリット・デメリット
ではオフショア開発のメリット・デメリットとは何があるのでしょうか?
メリットは主に以下の3つがあります。
1.コスト削減
オフショア開発が活用され初めた主な利点です。しかし近年では開発を行なう国
によっては人権費が高騰している国もあるため、注意が必要です。
2.リソース確保
日本においてはIT人材が不足しており、リソースの確保が難しい状況です。
しかしオフショア開発によってリソースが確保しやすくなりました。
3.納期短縮
オフショア開発によってリソースを多く確保出来るようになったり、国内のリソースを併用したりすることで納期を短縮することが出来ます。
次にデメリットですが以下の2つがあります。
1文化や価値観の違いによる意思疎通の難しさ
日本と海外では文化や価値観が大きくことなります。
日本で常識とされていることが海外のエンジニアには非常識とされることもあり、開発が思うように進まない場合があります。
しっかりと意思疎通をしたり、現地のコーディネーターに仲介してもらったりなどが必要になります
2.時差による活動時間の違い
日本から離れた国で開発を行なう場合、時差により即座に連絡・対応が出来ない場合があります。
使用要件の変更や緊急のバグ修正が必要担ったときに、即座に対応出来なくて工数の無駄や損失に繋がる可能性があります。
解決 受託契約とラボ契約の違いとは?
オフショア開発の契約方法には、1.受託契約と2.ラボ契約があります。オフショア開発をどのように利用したいかで最適な契約方法が変わっていきます。
以下にそれぞれの契約方法の特徴を解説します。
1.受託契約
受託契約とはプロジェクトごとにオフショア開発の会社と契約を結んで開発を行なう方式です。
プロジェクトが終了すれば契約も終了するので、プロジェクト期間外で費用がかかることはありません。
しかし、プロジェクトごとに人員が変わるのでノウハウが蓄積しなかったり、優秀な人材を長期間確保するのが難しかったりします。
2.ラボ契約
ラボ契約とは一定の契約期間を決めて契約をして、開発依頼をする企業のために専属のチームで開発を行なうことです。
優秀な人材を契約期間内は確保できることやノウハウが蓄積するといったメリットがあります。
また、急なプロジェクトであったり仕様の変更・追加が発生しても見積もりをすることなく対応して貰えます。
しかしプロジェクトが終了してアイドル中であっても費用が発生するという点に注意が必要です。
結論 オフショア開発を上手く活用して最適なコストで開発を!!
オフショア開発は日本のIT人材が不足しているという状況の中、多くの企業で活用されています。
オフショア開発を活用することで、コストが削減出来たり多くのリソースを確保が出来るので納期短縮にも繋がります。
ただし、オフショア開発では相手の国との時差や文化・価値観の違いによりコストが肥大化する可能性があることに注意です。
また、オフショア開発を成功させるために、お互いの国の文化や価値観を理解してコミニュケーションを仲介してくれる、コーディネーターやブリッジシステムエンジニアを活用するのもいいでしょう。
オフショア開発には受託契約とラボ契約がありますが、オフショア開発をどのように活用したいのかによって使い分けてコストを抑えましょう。
もしも開発コストの高騰やリソース確保に困っている方がいましたら是非一度オフショア開発を検討してみてくださいね!