採用のミスマッチは防げるのか?原因と4つの具体策を紹介

採用を行っても、離職率が高い問題を抱えている企業は多くあります。採用のために高い費用を投資しても、すぐに離職してしまった場合は、求人費用、新人を育てた時間や労力が無駄になってしまいます。
離職する場合は、最初から間違った採用が行われた場合も多いでしょう。今回は、採用のミスマッチをどうしたら防げるのかを詳しく図解します。ミスマッチが生じる原因、具体的にミスマッチを防ぐための方法や長く勤めてもらうために必要なことを、図解でご紹介します。
目次
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導入 採用の難しさは3年以内の離職率の高さにある?
最近では採用自体が難しくなっています。求人媒体も様々な媒体を活用できるようになり、Webの求人サイトや求人情報の検索エンジン、FacebookやTwitterなどSNSを利用したソーシャルリクルーティングなども行われています。
リクルートの「就職白書2019」調べでは、中途採用の2018年度1人あたり平均採用コストは84.8万円です。高額な費用を投じ、様々な求人媒体を使いながら採用が行われています。しかし、それでも離職率が高いことが課題です。
大卒の新卒の場合には、3年以内に離職する早期退職率が約3割。若い層ほど早期退職率が高い傾向です。
エン・ジャパン株式会社の「入社後のギャップと満足度・実態調査2018」調べでは、転職者の4人に1人は入社後のギャップを実感している結果となっています。「昇給・賞与」「給与・年収」「社員のクオリティ」の面でギャップを感じる人が多くなっています。
これらの会社情報は入社前に一応伝えてはありますが、実情はなかなか伝えられないこともあるため、ギャップとなることが多い傾向です。
課題 早期退職はミスマッチが原因?入社後のギャップを減らす方法は?
早期退職は、入社後にギャップを感じることが多いのですが、それは企業と社員の間に最初の採用の時点でミスマッチが起こっているからとも言えます。
なぜミスマッチは起こるのでしょうか。採用ではしっかり試験や面接を行っていて双方の意思確認をしているはずですが、ミスマッチが生じます。
ミスマッチが起こる原因を探ることが大切ですが、「昇給・賞与」「給与・年収」「社員のクオリティ」のギャップは、採用時に伝えていることと実際に隔たりがあることが多い状況です。
具体的な仕事のイメージや実際に働いた際の待遇、雰囲気をどう採用時に伝えるのかが大事なことと言えます。先ほどのエン・ジャパンの「入社後のギャップと満足度」実態調査2018調べから、ギャップを減らす方法として2つのポイントが挙げられています。
・ポジティブ・ネガティブ両面の情報提供が必要
・入社しないとわからない情報の提供も重要
これらの情報をしっかり提供することで、入社後のギャップが減りミスマッチも起こりにくくなります。
解決 ミスマッチを防ぐ具体策はあるのか?対策方法4つ
ここからは、ミスマッチを防ぐ具体策を4つ挙げます。
①入社後のリアルな情報を伝えるRJP(Realistic Job Preview)
営業職であれば営業職の業務の大変さや成績の追求の仕方についてリアルに紹介するのがおすすめ
②フィッティング人材分析のための適性テストを導入
自社の方針や社風に適合して活躍できる人材の傾向を分析するための、適性テストを行う
③ 体験入社制度を導入する
実際に体験入社してもらい社風を体感してもらう
④ 紹介によるリファラル採用
自社の社員から紹介してもらい、リアルな情報を知ってもらった上で採用する
入社しないとわからないことが多いために、ギャップが生まれ、ミスマッチが増えるのが現状です。できるだけ入社前に情報を享受すること、そうした機会を設けることが大切なことです。
情報として伝えたり、体験入社をしてもらったり、自社の社員から実際の情報を伝えたりすることがとても重要になります。

結論 長く勤めてもらうにはリアルな情報開示でミスマッチを防ぐこと!
結論としては、長く勤めてもらうためには、会社の情報をリアルに伝えること、ポジティブ・ネガティブ両面を伝えることです。入ってみないとわからないこともできるだけ具体的に伝えるようにしましょう。
例えば、自社の業務で必要なことを採用時点で聞いてみるといいでしょう。
「常に複数案件を抱えて仕事をすることが多いのですが、複数の仕事を同時にすることは得意ですか?」「メール量が多いのですが、細かく返信していくことはできますか?」など、入社してからの業務の雰囲気を面接時に具体的に伝えます。
入社してからわかる業務イメージを、より明確に最初に提示するのがミスマッチを防ぐ方法と言えます。入社後にフォローすることも必要ですが、採用前にできるだけ多くの情報を伝えておくことでミスマッチが防げるでしょう。