用語集
2021/07/07
SiNCE 編集部

ベンチャー企業が生き残るのに必要な強みの見つけ方

起業から5年以内に倒産してしまう会社は何%だと思いますか?
なんと90%以上と言われています。
イノベーションを起こしたベンチャー企業が注目されることがありますが、その陰で非常に多くの企業が倒産しています。
つまりベンチャー企業が生き残ることは容易ではありません。
また、ベンチャー企業が生き残るために大切なことは自社の強みを持つこととされていますが、強みとはいったいどのようにして手に入れるのでしょうか?
そこで今回はベンチャー企業の強みの探し方について迫ります!

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導入 そもそもベンチャー企業って何?

そもそもベンチャー企業とは何でしょうか?

ベンチャー企業とは、優れた技術やアイデアを基に、新規事業や既存の取り組みへの挑戦を通じて社会に対し新しい価値を提供しようとしている企業のことです。

英語では”startup”、”startup company”であり、それにならってIT業界を中心にスタートアップと言われることもあります。

ベンチャー企業が期待されていることは主に①新たな市場分野の開拓、②新規の雇用の創出③新たな技術やビジネスモデル(イノベーション)の創出、と言われており、社会的・経済的に重要な役目を担っています。


そんなベンチャー企業ですが、自社の強みをどのようにして見つければいいのでしょうか?

課題 自社の強みを見つけるために何をすればいい?

優れた技術やアイディアを持つベンチャー企業が強味を見つけるには、市場分析を通じて競合優位性を見つける必要があります。

なぜなら強みとは絶対的なものではなく競合他社と比較した相対的なものだからです。


では市場分析とはどのように行えばいいのでしょうか?まずは競合企業を分析することです競合企業の良いイメージや特徴を上げて、それぞれ点数をつけていくのがいいでしょう。


そうすることで競合企業の強みが見えてきます。
次に、自社が現在その中でどのような立ち位置にいるのか、どこを狙えば抜きん出る可能性があるのかを考えます。


既に競合企業が上手くいっている土俵で勝負し、勝つことは難しいです。

そこで競合にない特徴や良いイメージを模索したり、競合とは違った客層や場所をターゲットにするのがいいでしょう。


では市場分析の他に大切なことは何でしょうか?

解決 ランチェスター戦略とスピード戦略とは?

ベンチャー企業がとり得る戦略の1つにランチェスター戦略というものがあります。


これは簡単に説明すると「1番になること」を目指す戦略です。弱者の戦略とも言われていますね。

1番になると仕入れや製造を効率的に行なえたり低価格競争に巻き込まれないなどのメリットが生まれます。
ベンチャー企業が1番になるには、一点集中で局所的に1番を取る方法と技術やアイディアを基に差別化をする方法があります。


前者は特定の販売経路、客層、地域などで勝ち目のある分野で1番を取る方法です。経営資源が限られているベンチャー企業に適した戦略だと言えます。


後者は質において競合より優位に立つ方法です。
質的に差別化するとは、絶えず最新の商品・サービスを提供したりコスパや信頼性が高い商品・サービスを提供することが挙げられます。


またランチェスター戦略の他には、スピード戦略もあります。
スピード戦略とは、競合の少ない分野での新規事業により生じる無競争状態を利用して自社の強みを強化する方法です。メリットは主に2つあり、先行によるメリットはチャネル・立地・ブランド先取や特許獲得、先着によるメリットは特にビッグデータ蓄積、プラットフォーム構築などがあります。
大手の追随を防ぐ優位性を作り上げるようなスピード感を持って事業展開することが大切です。

結論 成功事例にみるベンチャー企業の強みとは?

ここまでベンチャー企業がとりうる戦略について解説してきましたが、成功事例としてはどのようなものがあるのでしょうか?

ランチェスター戦略の成功事例を探してみました。その中で2社、紹介したいと思います。

まず1社目は社員食堂でも知られるタニタです。


元々はオーブントースターやライターも製造するメーカーでしたが1970年代後半からヘルスメーター製造にシフトしていき、その結果売上世界1位になりました。


この場合、一点集中戦略は「ヘルスメーター製造」であり差別化戦略は「体脂肪測定可能な体重計」でした。

2社目はアパホテルの成功事例です。


注文住宅販売店を展開していたアパホテルグループは、石川県内でNo.1のホテルとなることを目指しました。
その際金沢市などの中心部には出店せず、競合の少ない中心エリア外で1番になることを目指し、見事達成したのちにNo.1のブランドを利用して金沢市に進出しホテル1番手となりました。
この場合一点集中戦略は「地方出店」であり差別化戦略は「地域No.1」というものでした。
このように今や知らない人がいないような企業もベンチャー企業がとるべき戦略で成功している事例が多くあります。


もし自社の勝てる領域や市場を理解してベンチャーの強みを活かしたい!と思う方がいましたら、ぜひ一度ズカイズムにご相談下さい!

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