【セミナー体験記】Data & AIアップデート―なぜいまAIエージェントなのか?コーディング不要の開発とは

Dataiku社のWebセミナー「Data & AIアップデート」に参加し、「ノーコード×AIエージェント」の可能性に注目。データサイエンティストとしての視点から、その魅力と実用性を体験レポートとして紹介します。
イベント概要
Data & AIアップデート 「なぜいまAIエージェントなのか?コーディング不要の開発とは」
・日時:2025年5月14日(水)16:00 ~ 16:30
・主催者:Dataiku Japan株式会社
・場所:オンライン開催
・参加までの流れ:
参加登録は非常に簡単で、名前とメールアドレスを入力するだけ。前日に届いた案内メールから社内メンバーと一緒に申し込みました。登録後すぐに視聴リンクが届き、当日は10分前にZoomにログイン。
カウントダウンと「Data & AI Update」のタイトルスライド、プロモーション動画が流れる中、自然と期待感が高まり、セミナー開始を楽しみに待つことができました。
スピーカーとプログラム
スピーカー
坂東 知良 氏(Dataiku Japan株式会社 シニアセールスエンジニア)
本セミナーでは、以下の内容を中心に紹介されました。
1. Dataikuについて
Dataikuは、データ準備、データインサイト、機械学習、生成AI、AIOps、ガバナンス、オプショナリティーという7つの機能群を包括したユニバーサルAIプラットフォーム(End to End Platform)を提供しています。これらの機能が連携することで、ビジネスに対して迅速かつ効果的な価値提供を実現しています。
2. AIエージェントの概要とDataiku Agentの位置づけ
AIエージェントは複数のタスクを同時に処理するため、システムが複雑化しやすく、テストや拡張の難しさ、またセキュリティ面での懸念が課題となっています。Dataikuは、ノーコードからフルコードまで対応可能な柔軟なプラットフォームを提供し、多様なユーザーが複数のAIエージェントを効率的に管理・制御できる環境を実現しています。
3. Dataiku Agent機能の紹介とデモンストレーション
直感的に操作可能なポイント&クリックのフロー作成機能や、AIエージェント専用ツールの管理・設定、さらにエージェントのデプロイまで一連の作業をサポートします。また、堅牢なガバナンス機能により、規制対応を進めながら安心してAIエージェントの活用範囲を広げることが可能です。
フロー作成の様子
Dataiku AI Agent — 例. 営業サポートエージェント
Dataiku AI Agentのガバナンス — Agent使用部分の可視化
Dataiku AI Agentのガバナンス — LLM使用部分の可視化
個人的ハイライト
運用設計を含めた民主化の重要性
「ツールだけでなく、ガバナンスや監査ログまでセットで進めるべき」という講師の指摘に深く共感していました。
自動ログ生成と可視化ダッシュボードの実演
デモ中にログとダッシュボードが自動で生成される様子を拝見し、とても参考になりました。
ワンプラットフォームの強み
生成AIやAIエージェントがPoC(概念実証)で止まりがちな現状において、DataikuがMLOps機能と連携できる点は大きな魅力です。特に予測に関する質疑応答を通じ、さまざまな活用シーンを想像することができました。
参加して感じたこと
☑ 開発の透明性がしっかり確保されている
DataikuでのAIエージェント開発は、いわゆる”ブラックボックス化”しがちな部分も、プロセスが視覚的に整理されていてとてもわかりやすく感じました。処理の流れやモデルの中身が可視化されているため、「なぜこの結果になったのか?」という問いにも答えやすく、社内での説明やレビューにも使いやすい設計です。
さらに、ノーコードで操作できるUIのおかげで、非エンジニアでもある程度自分で試行錯誤ができる点も魅力です。とはいえ自由度が高い分、権限管理やバージョン管理などの統制が重要になるという気づきもありました。
☑ 負担の少ないセミナー構成
セミナー自体は30分とコンパクトながら、内容はとても実践的で、特に開発〜運用までの流れがコンパクトにまとまっていたのが印象的でした。ちょっとした空き時間でも集中して視聴できるボリュームで、ポイントをしっかり押さえられました。
☑ すぐに活用できるガバナンスのヒントも
特に参考になったのは、権限設定や監査ログ、承認フローといった実務に役立つテンプレートの紹介です。これらは、自社でAIエージェントを導入・運用する際のルール作りや社内展開にもそのまま応用できそうな内容でした。
終わりに
「AIエージェントは“遠い未来”ではなく、“Excelマクロ感覚”で触れるところまで来ている」――今回のセミナーを通じて、まさにその実感を得ることができました。
コードを書くことが前提だったAI開発において、ノーコードという選択肢は、より多くの人にAIの力を届ける大きな可能性を秘めています。Dataikuが提供する環境は、その可能性を実感するには十分なものでした。
皆さまもぜひ一度、Dataikuを通じて「ノーコード×AIエージェント」の世界に触れてみてはいかがでしょうか。