BI
2022/07/21
一筆 太郎

Lookerとは何か?他のBIツールとは何が違うのか?

Looker

次世代BIツールや第三世代などと呼ばれるLooker。いったい何が次世代なのか、違いはどこにあるのか。最高製品責任者の言葉をもとにそのコンセプトを詳らかにし、実際にビジネスの現場で活用している立場からのコメントを交えてお伝えします。

次世代BIツールLookerの特徴

Lookerは、2020年にGoogleによって買収されたBIツールです。ニック・コールドウェルさんというMicrosoftでPower BIの責任者をしていた方が最高製品責任者でした。(現在はTwitterのコアテクノロジーのゼネラルマネジャーをされているようです。)

この方が語っているLookerの特徴は、3つあります。

・柔軟なモデリングレイヤー

・インデータベース

・拡張可能なWebアーキテクチャ

わかりにくいのでひとつひとつ読み解いていきましょう。

柔軟なモデリングレイヤー:LookMLというモデリング言語によるシングルソースオブトゥルースの実現

LookerはLookMLという独自のモデリング言語によって自動的にSQLを生成し、すべての指標をLookerで定義して一元管理することができます。このLookMLによって、組織内の部門ごとや組織の担当者ごとに指標の定義が違うというカオスを防ぐことが可能になります。

これは他のBIでは実現が難しいLookerの大きな強みの一つ。例えばTableauでは、CSVなどのデータをそのまま可視化することができます。手軽といえば手軽だが、定義の異なるデータがそのまま可視化されてしまい、重要決定を行う為のソースとしては信頼性が欠けてしまいます。

この定義が異なることは、ビジネスの現場でよく耳にします。例えば、アパレルの事業で使われる「消化率」。この消化率という言葉は何を意味すのか現場の方に伺うと、「プロパーで6ヶ月以内に売れたもの」「プロパーでワンシーズンで売れたもの」「プロパーでワンシーズンでEC以外で売れたもの」などと異なる答えが出てくるのです。このように定義が異なる状態でデータをインプットすると、もちろん消化率のデータに狂いが生じます。

データドリブンは正しいデータが基本となるので、Lookerはこうした混乱を防ぐためにLookMLというモデリング言語によってシングルオブトゥルースを実現しています。

インデータベース:直接DWHと通信してDataOpsを促進

個人的にはLookerの最大の魅力ではないかと思っているのが、Lookerの拡張可能性です。コールドウェルさんが挙げているデジタルマーケティングの例では、GoogleやLinkedinなどの広告出向先のデータソースからデータを集めて、マルチタッチアトリビューションをダッシュボードで可視化しており、広告パフォーマンスのリアルタイム把握が可能になり、CTRなどの指標に応じた入札調整で広告出稿の最適化が図れるとのこと。

ちなみに、Lookerでは前述のように広告入札の最適化が可能になりますが、Looker上で入札を行うようにすることも可能です。Extension Flameという機能を使えば、GoogleやYahoo!の広告管理画面をLooker上に構築し、ダッシュボードから直接購入へ遷移するようなことを実現することができます。

アーキテクチャの例:B2Bマーケティング

拡張可能なWebアーキテクチャ:さまざまなアプリケーションにLookerをエンベッドしてデータ活用を促進

個人的にはLookerの最大の魅力ではないかと思っているのが、Lookerの拡張可能性です。コールドウェルさんが挙げているデジタルマーケティングの例では、GoogleやLinkedinなどの広告出向先のデータソースからデータを集めて、マルチタッチアトリビューションをダッシュボードで可視化しており、広告パフォーマンスのリアルタイム把握が可能になり、CTRなどの指標に応じた入札調整で広告出稿の最適化が図れるとのこと。

ちなみに、Lookerでは前述のように広告入札の最適化が可能になりますが、Looker上で入札を行うようにすることも可能です。Extension Flameという機能を使えば、GoogleやYahoo!の広告管理画面をLooker上に構築し、ダッシュボードから直接購入へ遷移するようなことを実現することができます。

Looker Extension Flameを活用したアーキテクチャ例

Lookerは データドリブン基盤になりうる存在に

データドリブンであるということは、信頼性の高いデータで早く活用につなげられることが重要です。Lookerはここに着目して開発されたツールであり、従来のBIツールとは一線を画す次世代BIツールという名に相応しい、これからのデータ活用において重要なポジションを得るプラットフォームと言えるのではないでしょうか。

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