そのほか
2025/01/08
吉田 和司

【LookerStudio】コントロールパネルについて

今回は普段LookerStudioを使用していて、コントロールパネルについての挙動についての理解が曖昧だったので、内部的な動作を深めてみました。

コントロールパネルとは

そもそもコントロールパネルとは、LookerStudioにおいて一つのページ内に対してデータソースを指定し、特定のグラフに対して絞り込みを行う機能です。 例えば国別の人口分布を表す折れ線グラフがあったとき、データソースにあるCountryをコントロールパネルのディメンションとして指定してあげれば、1カ国ごとのデータを表示できるといった感じです。


このようにコントロールパネルを使用すれば、ユーザーのニーズに合った情報というのをGUI上で出すことが可能になるのです。


 


コントロールパネルを使用する上で、よくグループ化をして特定のグラフに対して絞り込みを行うといったことはすると思いますが、実はいくつか条件があります。それらについて紹介していきます。


①同一コネクタのグラフでなければいけない

そもそもここでいう「コネクタ」というのは、データソースの元となるBigQueryやスプレッドシートなどといった媒体を指します。 例で例えると、コントロールパネルで使用しているデータソースはBigQueryだけど、絞り込みたいグラフのデータソースはスプレッドシートといった場合は、例え同じ名前のディメンションが存在するとしてもそのグラフに対して絞り込みを行うことはできません。



 

②同一カラム名でなければいけない

これは①を満たしている場合の話ですが、LookerStudioは同一コネクタ同士であれば、データソースのテーブルなどが異なっても絞り込みを行うことが可能です。 その機能を使用する際に注意する点がこの同一カラム名でなければいけないという点です。



上図のように、データソース1,3が同一のカラム名「Country」を持つとき、コントロールパネルのデータソースをデータソース1として絞り込みを行うと、データソース3も絞り込みが反映されます。しかし、カラム名が異なるデータソース2に関しては同一コネクタですが適応されません。


これはBigQueryのみならずスプレッドシートや他のコネクタについても同様なことが言えます。


⚠️注意点⚠️


こちらですが、カラム名が一致してればいいということからLookerStudioのフロント上の編集からカラム名を表面的に変更するだけではうまく適応されません。LookerStudioでは接続の時点で内部IDが付与されるらしく、元となっているデータソースでカラム名自体を変更し、LookerStudio側で再度接続を行わない限りは正しく反映されないので注意が必要です。


③カラム内の値は一致している必要がある

②でカラム名について統一が行えると、同一のカラム名のグラフについてはコントロールパネルの適応が可能になりますが、中の値が異なると正常に絞り込むことはできません。


例えばですが、上記図においてデータソース1のCountryカラムの中身は「日本・アメリカ・中国」という日本語表記で入っているとし、データソース2のCountryカラムの中身は「Japan・America・China」という英語表記でデータが入っているとすると、コントロールパネルに当てはめているデータソースが1で、「日本」を選択した場合、データソース2には「日本」という値は存在しないので選択されることはありません。


ここについても揃える必要があるので注意が必要です。


④カラムのタイプは一致している必要がある

こちらは②とは違い、LookerStudioのフロント上から変更することが可能です。 これまでの①~③までの全てを満たしている場合でも、タイプが異なるとコントロールパネルが反映されない場合があります。


ここでいうタイプというのは文字列型や数値、国型などのことを指します。

よくある間違いとしてはあるデータソースではCountryカラムがStringで入ってるのに対して、他方のデータソースではCountryカラムが地域型の場合などは変換の必要があるので注意が必要です。

終わりに

今回はLookerStudioのコントロールパネルについて深ぼってみました。 今まで曖昧で使っていた部分の内部的な動作を明確にできたのは、これからデータソースなどを加工する際のルールとしておくことでスムーズに運用できるようになるかと思います。

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