ダイナミックプライシングってご存知ですか?企業と顧客のメリット・デメリットは?
皆さんはダイナミックプライシングを知っていますか?
ダイナミックプライシングとは条件により商品・サービスの値段が変化するというものです。
言葉自体は知らなかった方も、ダイナミックプライシングによって値段が変化するものを利用したことがある人は多いと思います。
例えば、夕方以降にテーマパークの入場料が安くなることがありますよね。
また、ゴールデンウィークや年末年始は航空機代やホテル代が高くなっているのもダイナミックプライシングによるものです。
このように、広く利用されているダイナミックプライシングですが、その仕組みや企業・消費者側のメリット・デメリットとは何でしょうか?
そこで今回はダイナミックプライシングを図解や成功事例を用いて解説していきます!
目次
- 動画で図解を⾒る
導入 ダイナミックプライシングとは何か?まずは意味を理解しましょう
そもそもダイナミックプライシングとはいったいどんな意味でしょうか?
ダイナミック(変動)+プライシング(価格設定)が意味するように、条件によって商品・サービスの価格が変動することを指します。
ではなぜダイナミックプライシングを行うのでしょうか?
価格とは本来需要と供給のバランスによって決まりますが、時間、天気、季節や競合といった条件によって大きく需要や供給が変化する場合、固定した料金設定では望ましくない場合が出てきます。
そこで、料金を条件に合わせて変動させ、需要と供給に合わせた最適な料金設定にするというのがダイナミックプライシングです。
近年ではAIの発展により、SNSの口コミといったインターネット上の膨大な量のデータ(ビックデータ)を用いたダイナミックプライシングも行われており、今後ますます広まっていくと考えられています。
課題 企業側で導入するメリット・デメリットは?
ダイナミックプライシングを導入している企業が増えていますが、ダイナミックプライシングを導入するメリット・デメリットとは何でしょうか?
企業側メリットの1つ目は、設備や人的資源を無駄なく利用が出来ることです。
価格を変動させることで、繁忙期と閑散期の需要の差を減らし閑散期に余剰となる設備や人的資源を有効活用できます。
2つ目は、収益の増加とコストカットです。
繁忙期は需要が増加するため、価格を増加させることで高い収益を見込めます。
さらに、閑散期には価格を下げて需要を増やし、在庫を減らすことで廃棄費用を下げることが出来ます。
一方、企業側のデメリットとしては価格を変更する際にコストがかかることです。
また、過度にダイナミックプライシングをすると顧客の不満が高まり、顧客満足度や顧客ロイヤリティが減少する場合があることです。
解決 顧客側のメリット・デメリットは?
では顧客にとってはどんなメリットやデメリットがあるのでしょうか?
まず顧客側のメリットとしては、条件によっては安く商品やサービスを利用することが出来たり、繁忙期の混雑が緩和されることです。
値段が安くなる条件が合えば、顧客は通常よりも安く利用することが出来ます。
また、繁忙期に価格が高くなるので需要が分散することで、施設の混雑緩和につながり、より快適なサービス利用が可能となります。
一方、顧客側のデメリットとしては、高価格時の条件で利用せざるを得ない場合は高い料金を払う必要があることです。
同じサービス内容なのに、日程が違うだけで安い料金の場合よりも数十パーセントも高い料金を払うことに対して不平等感を覚えるかもしれません。
結論 ダイナミックプライシングの成功事例をご紹介
このように企業と顧客の双方にメリット・デメリットがあるダイナミックプライシングを活用して成功した事例を紹介します!
①某有名テーマパークのチケット料金
チケット料金にダイナミックプライシングを活用し、繁忙期と閑散期の需要の差をコントロールすることで、繁忙期の混雑が緩和して顧客満足度が向上しました。
入場者が減ると待ち時間も減るので、顧客の体験改善に繋がった成功例といえるでしょう。
②某スタジアムの観戦料金
2つのスタジアムを運営する企業が、試合ごとの人気度に合わせて需要を予測し、2つのチケット料金に差をつけることで、観客数を調整しスタジアムの空席を減らすことに成功しています。
このようにダイナミックプライシングを活用した成功事例は多々あります。
導入する際は、企業側と顧客側のメリット・デメリットを考慮してから導入してみてくださいね!